イメージが先か? 現場が先か?

自分で言うのも変な話だが
「イメージが先か?」「現場が先か?」と考えてしまう事がある。

「アラキさんは現場派ですよね」と他者に笑われてしまう程に現場が好きなのだが、
「撮影したいイメージが先ですか?」「現場行く事が先ですか?」と問われてしまう事が最近あり
寝袋の中で考えながら眠り込んでしまった(このあたりは現場派というべき(笑))。

撮りたいイメージがあろうと無かろうと僕は現地に行く事が大好きであるのは事実。
以前、雷を撮りたいと山中に潜伏し、けれどもあまりに雷雲が接近しすぎて
撮影する筈の自分自身が雷雲の中に入ってしまい、豪雨と雷にシェルターとしての車内に逃げ込んで
雷雲が過ぎ去るのを待っていた。

少しばかり知人に電話しなければならない用件があり、携帯で都内の知人に電話をしていたのだが
通話していると目の前が紫とピンクの光りが走り、ほんの一瞬遅れてから「パァーーーーンッ!!!」と
何かが大きくはじけたような乾いた音が響き渡った。
すぐに電話口からは「ア、アラキさん、大丈夫ですかぁぁぁぁぁぁぁぁ?」と
電話の相手が本気で心配する声が響いて来た。
どうやらシェルターとしての車から数メートル先に一発落雷したらしい。
自分自身はわけがわからず、薄紫の光りと音に魅せられていたが電話口からの大声で正気に戻った。
「どうやらすぐ目の前に落雷したみたい。見た事も無いように奇麗な光りだったよ」とこちらが言うと
「あの、アラキさん。死なないで下さいね」と強い声で言ってきたものだ。

現場に行かねば撮影は出来ない。
けれど、現場には時として想像を超えた出来事が待ち構えている。
一歩間違えば命取りになりかねないし、けれどイメージを撮る為には行動せねば結果には結びつかない。
「現場」と書いて「現れる場」。
この言葉を噛み締めながら僕は現場に出かけ続けるだろう。

d061111026

Pocket