リアルとロマン。

親しい知人に「アラキさんはこんなロマンチックな写真を撮りながら、リアルな事に関心があるよね」などの意見をいただくことが少なくない。実は昨日もそのような意見をいただいた。

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自分の作品がロマンチックかどうかはさておき、ロマンを感じる作風を現せる表現者は純粋なロマンチストかというと、僕は真のロマンチストこそリアリストに限りなく近いのではないかと思っている。

現実を一段昇華したロマンという世界の中で現わし他者に伝達するには、どのようにすれば現実を昇華しつつも他者にその事を伝えられるかというバランス感覚が必要なのだと思うからだ。

ロマンをロマンだけで完結させるのでは、プカプカフワフワしてばかりで虚妄な世界になり兼ねない危険性を僕は感じるし、リアルをリアルなだけの写真には飛躍も跳躍も感じられない。

リアルとロマンの間に立ち、時に揺れ動く事が作家という夢と現実の狭間で生きる人間の忘れてはならない振幅運動なのではと思うが、皆さんの意見はどうであろうか?

一本の樹が、霧のたなびく夜に
月の光に照らし出されていた。

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